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テレワークにともなって起こる足の不調を「テレワーク足」と呼ぶことがあります。例えば、「椅子から立ち上がる時など、動き始めに膝が痛い」場合や、「足が痛いので階段の上り下りがツライ」といったケースです。
では、座って仕事をしているのに、なぜ「膝が痛い」や「足が痛い」などの痛みが起こるのでしょうか。今回の記事では、テレワーク足の原因や、自宅でできる足の痛みの簡単な解消法、および予防法について解説します。
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テレワークで起こる膝痛や足の痛みの症状
気がついたら「膝が痛い」「足が痛い」などいわれる『テレワーク足』ですが、具体的にはどのような症状が出るのでしょうか。以下で述べるような症状がみられる場合、あなたもテレワーク足を発症しているのかもしれませんよ。
テレワークで膝が痛い①膝関節痛
症状)
テレワーク足の代表例として、膝関節痛が挙げられます。
・椅子から立ち上がろうとするとき膝関節が痛む
・悪化すると階段の上り下りができない
テレワークによる膝の痛みは椅子から立ち上がる時に、膝蓋骨(しつがいこつ・膝のお皿のこと)の上部や下部に痛みが出るという特徴を持ちます。
太ももの前側には大腿四頭筋(だいたいしとうきん)という大きな筋肉群があるのですが、テレワークによって大腿四頭筋が硬くなるのが原因で、膝蓋骨の上下を引っ張ることで膝の痛みを生じます。
テレワークで膝が痛い②変形性膝関節症
症状)
テレワークで起こる「膝が痛い」現象としては、変形性膝関節症も挙げられます。
膝を動かすと痛みが生じたり、曲げ伸ばしが難しくなったりして、最終的には歩くのも困難になってしまいます。
原因
変形性膝関節症の直接的な原因は、膝関節を構成する大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)が変形することです。
ただ、変形性膝関節症の方の多くに、内転筋(ないてんきん・太ももの内側の筋肉)の緊張が見られます。テレワークによる長時間のデスクワークによって内転筋が硬くなるのが原因のひとつにあげられます。
変形性膝関節症は膝の内側に痛みを生じることが特徴で、特に階段の上り下りがツライといった症状がみられがちです。
治療方法)
変形性膝関節症の初期には温熱療法や電気治療、運動療法といった保存療法がおこなわれます。痛みのために日常生活にも支障を来すような場合、人工膝関節置換術をおこなうこともあります。
テレワークで膝が痛い③坐骨神経痛
症状)
テレワークで起こることとしては、坐骨神経痛も挙げられます。
腰から足にかけて痛みや痺れがある場合坐骨神経痛の可能性ありです。
原因
デスクワークや在宅勤務にともなって長時間椅子に座っていると、梨状筋(りじょうきん・お尻にある筋肉の1つ)が硬くなり、坐骨神経を圧迫します。その結果、お尻の痛みだけでなく、太ももやふくらはぎといった坐骨神経の通り道に、痛みやしびれが見られるようになります。
治療方法)
坐骨神経痛の治療方法は、主に坐骨神経の通り道に見られる筋緊張を取り除くことです。整体などの手技によって筋肉を緩める方法や、温熱療法や電気治療で血行を促進して回復を促す方法などがあります。
テレワーク足とは?
原因)
テレワーク足といわれるものの一つに足のむくみがあげられます。
長時間の在宅のデスクワークによるうっ血が、足のむくみを招くのです。
むくみは痛みはありませんが、放っておくと血栓症のリスクを高めることにもつながります。ふくらはぎの静脈に血栓(血の固まり)ができることを深部静脈血栓症と言います。
足に血栓ができると、ふくらはぎが痛み、ひどくむくむという症状が起きます。
エコノミークラス症候群に特徴的な症状ですが、血栓が血液の流れに乗って肺に至ると、肺動脈血栓塞栓症を引き起こし、最悪の場合、死に至るケースもあるため注意が必要です。
血栓症の予防)
血栓症を予防するためには、デスクワーク中、水分を十分に摂取することが重要です。また、血栓ができないよう、普段から適度に身体を動かし、血流をスムーズ保っておく必要もあります。
テレワークで膝の痛みが起こる4つの原因
膝や足の痛みといったテレワークがもとで発生する膝や足が痛い根源は動かないことによる足機能の低下によるものです。
テレワークによって膝の痛みが起こる原因としては、次のようなことが挙げられます。
まずそれを見てゆきましょう
テレワークで膝の痛みの原因①筋緊張
筋肉は使うと硬くなるようなイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実は、筋肉は使わないことで血流が悪くなって硬くなります。肩こりなどはその代表例と言えるでしょう。
膝も同様で、在宅勤務など長時間座りっぱなしでいると膝まわりの筋肉が硬くなります。すると、立ち上がる時に硬くなった膝まわりの筋肉が膝蓋骨を引っ張るため、膝の痛みが生じるのです。
テレワークで膝の痛みの原因②筋力の低下
テレワークにともなって通勤が減り、歩くことが少なくなっています。このような運動不足に陥ると、膝まわりの筋力が低下することにつながります。その結果、筋肉が膝関節を支えることが困難となり、膝痛のリスクを増すこととなります。
テレワークで膝の痛みの原因③体重の増加
テレワークにともなってよく聞かれるのが、体重が増えたということです。体重が増えると膝関節にかかる負荷も増すため、膝の痛みを起こすリスクが高まります。
テレワークで膝の痛みの原因④血行不良
座りっぱなしでいると下半身の血行が悪くなりますが、それにともなって膝関節の潤滑油が不足し、膝関節を動かしたときに痛みが出やすくなります。
テレワークで起こる膝の痛みの予防・解消方法
テレワークで起こる膝の痛みは、筋緊張や血行不良によって起こるケースがほとんどです。まずは、テレワーク足全般の機能回復のため足や腰の筋肉を鍛え運動不足を解消をしましょう。
ストレッチや生活習慣の見直しによって、膝痛を解消・予防することが期待できます。
テレワークで足や膝の痛みを解消するおすすめの運動を紹介いたします。
①骨盤や膝関節のストレッチ
テレワークによる膝や足の痛みを解消するストレッチを3つご紹介します。仕事の合間で簡単にできるものばかりですので毎日時間を決めてやってみましょう。
・大腿四頭筋のストレッチ
座りっぱなしで太ももの前側にある大腿四頭筋が硬くなると、膝の上下に痛みが出やすくなります。デスクから立ち上がる時に膝の上下に痛みが出るような方には、大腿四頭筋のストレッチがおすすめです。
・イラスト 画像URL
・手順
①ヨガマットや床に仰向けで寝る
②左の膝を曲げて、左足をお尻の方に引き寄せる
③左の太ももの前側を気持ちよく伸ばす
④30秒したら反対側も同様におこなう
仰向けだと膝を曲げるのがつらいという方は、両手を身体の後ろに付いて、上半身を少し起こした状態でおこなうとよいでしょう。
・内転筋群のストレッチ
変形性膝関節症の予防として内転筋群の柔軟性があります。
太ももの内側にある内転筋群が硬くなると、膝の内側に痛みが出やすくなります。階段の上り下りや歩く時、膝の内側に痛みが出る方には、内転筋群のストレッチがおすすめです。
・イラスト 画像URL
・手順
①両足を横に大きく開いて立つ
②左膝を曲げながら体重を左に移動させる
③右の太ももの内側を気持ちよく伸ばす
④30秒したら反対側も同様におこなう
③の時に、右足のつま先が上を向かないよう意識しましょう。ちなみに、つま先が上を向くと、太ももの内側ではなく裏側のストレッチになります。
・殿筋群のストレッチ
デスクワークにともなって殿筋群(お尻の筋肉)が硬くなると、坐骨神経痛を発症し、太ももやふくらはぎに痛みが出るリスクを増します。そのため、普段から殿筋群を柔軟に保ちましょう。
・イラスト 画像URL
・手順
①ヨガマットや布団などに仰向けで寝る
②左足のくるぶしを右の太ももにあぐらをかくようにして乗せる
③両手で右膝をもち、胸の方へひきつける
④左のお尻の筋肉を気持ちよく伸ばす
⑤30秒したら反対側も同様におこなう
ストレッチをしたときに、痛みやしびれが増すようであれば、いったん中止してしばらく様子を見ましょう。
テレワーク足解消のため取り入れたい習慣
テレワークによる足の不調は運動不足からくるものですが、その運動不足の原因は時間管理にあります。テレワークは通勤時間が無くなった分、朝寝坊ができますし、帰宅も気にしないでいいのでダラダラと残業が続いたり。
また、食事や娯楽も間に入ってしまいがちで普段の勤務と比べて時間管理がルーズになることで生活に乱れが生じたり運動不足となってしまいます。
テレワークや在宅勤務では時間管理をしっかりしたうえで運動の習慣を身に着けることがテレワーク足・膝の痛みを解消するうえで重要なポイントとなります。
・早起きして散歩をする
通勤時間がなくなった分を散歩の時間にあててみましょう。
テレビで放送されていましたが、ある会社は毎朝社員に歩く活動を推奨して報告させることをやっています。毎日歩くことを義務化されているので社員の体調不良もなくなり仕事の効率もアップしたということです。
このように通勤時間や帰宅時間が減った分を散歩などにあててみてはいかがでしょうか?
湯船で身体を温める
デスクワークをしていると、筋肉をあまり使わなくなるため、筋緊張によって血行が悪くなりがちです。血行が悪くなると、身体が酸欠状態に陥るため、身体の回復力が低下してしまいます。
そのため、入浴をシャワーだけで済ませずに、湯船でしっかりと身体を温めることが求められます。忙しくて時間がないという方は、せめて週末だけでもゆっくりと湯船に浸かりましょう。
仕事の合間に適度に身体を動かす
テレワークには通勤をしなくて良いというメリットがあるのですが、反面、どうしても運動不足に陥りがちです。運動不足になると、筋力の低下や体重増によって、膝への負担を増すこととなります。
そのため、普段からできるだけ身体を動かすよう意識しましょう。運動が苦手だという方は、マンションのエレベーターやスーパーのエスカレーターの代わりに、階段を使うなど工夫するとよいでしょう。
まとめ
テレワークにともなって、さまざまな不調を訴えられる方が増えていますが、今回紹介した「テレワーク足」もその内の1つです。筋緊張や運動不足による血行不良、体重増などによって、膝など足の痛みを招きがちです。
テレワーク足は運動により解消します。普段は通勤等で意識しなくても体を動かしていたことがなくなるので
意識して運動をする時間を確保することが重要です。
・規則正しい生活
・通勤時間がなくなった分を運動に
・仕事中の時間管理(仕事間の休憩で運動)
記事の中で紹介したストレッチは、いずれも簡単にできるものばかりです。毎日少しずつ取り組んで、テレワーク足を解消、および予防していきましょう!
また骨盤矯正グッズなどの利用や
悪化した場合は治療院で診てもらうということも念頭に入れてテレワークによる膝や足の不調に対処してゆきましょう。