坐骨神経痛 やってはいけないこと10と治療法/予防法を徹底解説

坐骨神経痛 やってしまった

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1. 座骨神経痛でやってはいけないこと
2. 座骨神経痛の治療方法
3. 坐骨神経痛の予防方法

腰痛を訴えて医療機関で検査をすると、坐骨神経痛と言われるケースがあります。

実は、坐骨神経痛を発症したときに、「やってはいけないこと」があるのをご存じでしょうか。

坐骨神経痛の原因は実にさまざまであり、1人1人に合った対処が求められます。

「やってはいけないこと」をすると、かえって症状の悪化を招く結果となりかねません。

今回は、坐骨神経痛がある場合にやってはいけない行為や、治療法・予防法などをご紹介します。

目次

坐骨神経痛とは

坐骨神経痛は、腰から臀部、足にかけて見られる症状(症候)を総称した症例の一種です。

病気、もしくは病名ではありません。

<症状>

坐骨神経痛の代表的な症状としては、腰部や臀部のズキズキとした、疼く(うずく)ような痛みが挙げられます。

また、臀部から太もも、ふくらはぎにかけて、ビリビリしたしびれを感じるのも坐骨神経痛特有の症状です。

<坐骨神経痛はどんな人がなりやすい?>

坐骨神経痛は、年齢を問わず多くの人がなる症例としても知られています。ただ、腰に強い負担がかかる動作や作業を繰り返すと、坐骨神経痛の発症リスクが高くなります。

スポーツ選手や肉体労働の方に坐骨神経痛が多くみられるのもそのためです。

一方、デスクワ-クなど長時間の同一姿勢を強いられる方であっても、坐骨神経痛を発症するケースがあります。同じ姿勢を続けると腰部や臀部の筋肉が硬くなり、坐骨神経を圧迫してしまうからです。

原因

 
坐骨神経痛は、原因が明確な場合と不明なケースの2つに分けられます。

原因が明確な場合

坐骨神経痛の原因が明確な例としては、画像診断で何らかの疾患が見つかるケースが挙げられます。

坐骨神経痛を引き起こす代表的な疾患として、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症がよく知られています。

ただ、腰痛全体で見た場合、ヘルニアや脊柱管狭窄症が占める割合はおよそ1割程度に過ぎません。

原因が不明な場合に考えられること

坐骨神経痛の原因が不明な場合、筋緊張による神経圧迫が疑われます。

お風呂に浸かって症状が楽になるようであれば、筋緊張によって坐骨神経痛を引き起こしているのかもしれません。

坐骨神経でやってはいけないこと10

坐骨神経痛の原因にもよりますが、「やってはいけないこと」としては一般的には次のような行為を避けるべきだとされています。

①患部を揉みほぐす

坐骨神経痛の症状が出ている場合、患部を自己判断で揉みほぐすのは避けるべきだとされています。

患部周辺が硬くなっているからと、無理な力でマッサージした場合、かえって筋緊張を強める恐れがあります。

ただし、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師など、国家資格者による施術を受けるのであれば話は別です。

専門教育を受けた国家資格者であれば、坐骨神経痛を改善するためのマッサージ法も熟知しているでしょう。

そのため、揉みほぐしで坐骨神経痛を改善したいのであれば、国家資格を持つ専門家にお願いするのがおすすめです。

②長時間の座位

坐骨神経痛の症状が出ている場合、長時間の座位も避けるべきです。

デスクワークなどで長時間座っていると、どうしても骨盤が後ろに傾き、猫背気味になります。

骨盤が後ろに傾くと梨状筋(りじょうきん)と呼ばれる筋肉に神経が圧迫され、痛みやしびれを引き起こしやすくなります。

椅子に座るときは骨盤を起こし、坐骨の上半身の体重を乗せるよう意識しましょう。

デスクワークをするのであれば、腰の後ろにクッションなどを挟み、猫背の姿勢を予防するのがおすすめです。

③無理なストレッチ

無理なストレッチも、坐骨神経痛の症状が出ている場合には避けるようにしましょう。

ストレッチはそもそも不調を予防するための行為であり、痛みを改善するためにおこなう運動ではありません。

場合によってはストレッチをおこなったため、かえって症状の悪化を招く可能性もあります。

とくにヘルニアや脊柱管狭窄症を持っている場合、腰を反らすようなストレッチは絶対に避けるべきです。

ストレッチで坐骨神経痛を改善したいのであれば、専門家のアドバイスを受けてからにしましょう。

④腰を曲げた状態で重い荷物を持ち上げる

坐骨神経痛の症状が出ている場合、腰を曲げた状態で重い荷物を持ち上げないようにしましょう。

とくにヘルニアや脊柱管狭窄症が原因で坐骨神経痛の症状が出ている場合、ぎっくり腰を発症する恐れがあります。

坐骨神経痛の症状が出ているときには、ひざを曲げてしゃがんだ状態から荷物を持ち上げるようにしましょう。

⑤腰を反らす動作

坐骨神経痛の症状が出ている場合、腰を反らす動作も避けたほうがよいでしょう。

とくに脊柱管狭窄症が原因で坐骨神経痛を引き起こしている場合、腰を反らすと痛みやしびれが悪化してしまいます。

ラジオ体操程度の軽い運動であっても、脊柱管狭窄症の症状を悪化させるケースは少なくありません。

脊柱管狭窄症にともなって痛みやしびれがある場合、椅子に座って背中を丸めるのがおすすめです。

背中を丸めると神経の通り道が確保され、痛みやしびれを軽減する結果につながります。

⑥身体を冷やさない

身体を冷やす行為も、坐骨神経痛の悪化につながる可能性があるため避けましょう。

身体が冷えると血液の循環が悪くなるため、身体の回復力を低下させる結果につながります。

また、冷えによって筋肉の緊張が強くなると、坐骨神経が圧迫されやすくなります。

基本的に身体を冷やしていいのは、患部がズキズキと痛むときだけです。

慢性的な症状に関しては、温めるのが基本だと覚えておきましょう。

⑦体重を増やしてしまう

坐骨神経痛の症状が出ている場合、体重を増やすのも避けたほうが無難です。

とくにヘルニアや脊柱管狭窄症がある場合、体重の増加によって腰椎への負担を増す結果となります。

坐骨神経痛の症状が出ている場合であっても、ある程度は身体を動かして、体重が増えるのを避けましょう。

どうしても運動が難しい場合は、食事内容を見直すなど工夫しましょう。

⑧上半身を捻じる動作

坐骨神経痛の症状が出ている場合、上半身を捻じる動作にも気を付けましょう。

腰の骨を医学的に腰椎(ようつい)と呼んでいます。

腰椎には、捻転(ねんてん・ひねる動き)や屈曲(くっきょく・曲げる動き)動作に弱いといった特徴があります。

重い荷物を持ち上げる行為だけが、腰痛へと負担をかけるわけではありません。

横に置いてある物を、上半身を捻じって取ろうとした場合にも、腰椎には大きな負担がかかるのです。

何かを取るときは、対象物の正面に身体を向けるよう心がけましょう。

⑨患側を下にして寝る

患側(症状が出ている側)を下にして寝るのも、坐骨神経痛の症状が出ているときには避けましょう。

寝ている間に患部が圧迫されると、症状の悪化を招く可能性があります。

患側は上にして寝るのが基本だと覚えておきましょう。

⑩痛みを確認する

坐骨神経痛に限った話ではありませんが、何らかの症状がある場合、あえて痛みを確認する行為は避けましょう。

痛みを確認する行為を疼痛誘発動作(とうつうゆうはつどうさ)と呼んでいます。

疼痛誘発動作を何度も繰り返すと、かえって症状を悪化させたり、回復を遅らせたりする結果につながります。

坐骨神経痛の場合も、「こうすると痛い」ではなく、「こうすれば痛くない」動作を探すのがポイントです。

坐骨神経痛の6つの治療方法

坐骨神経痛の発症が疑われる場合、主に以下の6つの方法で症状の改善を図ります。

①身体に傷をつけずに行う「保存療法」

坐骨神経痛の症状がある場合、保存療法をおこなうのが一般的です。

保存療法とは、簡単に言うと身体に傷をつけずにおこなう治療を意味します。

坐骨神経痛の症状が出ているからといって、すぐに手術を検討するケースはどちらかといえば少数例です。

日常生活に重大な支障を来しているようなケースでもない限り、まずは保存療法で症状の改善を図ります。

具体的な保存療法に関しては、③以下で詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。

②「手術療法」

手術療法は、坐骨神経痛の原因となる病巣を取り除いたり、神経圧迫を解消したりするためにおこなわれます。

手術療法が検討されるのは、以下のようなお悩みがある場合です。

・痛みがひどくて夜も寝られない
・痛みやしびれのために歩けない
・排便障害や排尿障害が見られる
・下半身の筋萎縮が見られる
・保存療法で改善が見られない

一般的に手術療法がおこなわれるのは、症状を改善するための代替手段がないときです。

よくある例としては、保存療法で症状の改善を認めないケースが挙げられます。

また、歩行障害や排便・排尿障害など、日常生活に甚大な支障を来す場合も手術療法が検討されます。

ただし、手術が必要となる坐骨神経痛は、腰痛全体で見た場合ごく少数例です。

そのため、手術は最後の手段と考えておくのが重要です。

③「温熱療法」

温熱療法は身体を温め、血行促進を図る治療法です。

身体を温めると、硬くなった筋肉を緩める効果も期待できます。

画像診断で原因が見つからない症状の多くが、筋緊張による神経圧迫によってもたらされます。

坐骨神経痛の場合、腰部や臀部、腹部などの筋肉に緊張を認めるのが特徴です。

そのため、ホットパックや罨法(あんぽう)、マイクロ波などを利用し、患部を温めて改善を図ります。

身体を温めるメリットとしては、リラクゼーション効果を得られる点も挙げられるでしょう。

心身がリラックスすると自律神経のバランスが整い、身体の回復力を高める結果にもつながります。

④「装具療法」

坐骨神経痛の症状が強く出ている場合、装具療法をおこなうケースもあります。

坐骨神経痛に対する代表的な装具がコルセットです。

コルセットで腰まわりを支えると、関節の可動域を制限する効果が期待できます。

関節の動きが制限されると、患部の安定化につながり、動作時の痛みを軽減する結果が得られます。

また、装着すると安心感が得られる点も、コルセットのメリットと言えるでしょう。

⑤「物理療法」

坐骨神経痛に対しては、物理療法も一般的におこなわれています。

坐骨神経痛にともなう慢性的な症状がある場合、物理療法で改善を図るのが一般的です。

物理療法は、物理的エネルギーを利用した治療法です。

具体的な方法としては、電気療法やマッサージなどが挙げられます。

電気療法には、主に次のような種類があります。

・低周波治療
・遠赤外線治療
・ハイボルト療法

それぞれについて簡単にご紹介します。

低周波治療は、周波数の低い電流を皮下に流す治療法です。

血液やリンパの流れを促進し、身体の回復力を高める効果が期待されています。

・遠赤外線治療

遠赤外線治療は、身体の中から温める治療法です。

また、自律神経を調整し、身体が本来持っている自然治癒力を高める作用も期待されています。

・ハイボルト療法

ハイボルト療法は近年になり、多くの治療院で採用されるようになってきている治療法です。

高圧の電流を身体の奥深くに流すと、坐骨神経痛の原因となる筋緊張を取り除く効果が期待できます。

ピリピリした刺激がないため、電気療法が苦手な方でも安心して受けられます。

⑥「運動療法」

坐骨神経痛に対しては、運動療法もおこなわれています。

症状に応じてリハビリテーションプログラムを作成し、疼痛緩和や機能回復を促進します。

筋力の低下を防ぎたいときに有効な治療法です。

坐骨神経痛の予防法

予防方法を複数お願いします

いったん坐骨神経痛を発症すると、改善するまでに多大な時間と労力が必要となります。

そのため、普段から坐骨神経痛の発症を予防するといった発想が必要です。

坐骨神経痛の予防法としては、次のような例が挙げられます。

①姿勢を改善する

坐骨神経痛を予防するためには、姿勢を改善するのが重要です。

坐骨神経痛の原因は実にさまざまですが、姿勢不良が発症リスクを高めるのは間違いないでしょう。

例えば反り腰の状態が長く続くと、腰椎(腰の骨)が前にスライドし、腰部脊柱管狭窄症の発症リスクが高くなります。

逆に猫背の姿勢が長く続くと、椎間板が圧迫され、ヘルニアを発症する結果につながりかねません。

また、姿勢が悪いと腰やお尻の筋肉が緊張し、坐骨神経を圧迫しやすくなります。

そのため、普段から姿勢に気を付ける必要があるのです。

②腰に負担がかかる動作を避ける

坐骨神経痛を予防するためには、腰に負担がかかる動作を避ける点もポイントとなります。

腰を曲げた状態で荷物を持ち上げたり、身体をひねって物を取ったりような動作は避けるべきでしょう。

荷物を持ち上げるときはひざを曲げ、腰にかかる負担を減らすようにしましょう。

横にある物を取るときには、身体を対象物の正面に向けるよう意識しましょう。

③サポーターを利用する

サポーターを利用すると、坐骨神経痛を予防する効果が期待できます。

とくに腰に負担がかかる仕事やスポーツをする方の場合、サポーターの着用がおすすめです。

サポーターを着用すると腰にかかる負担が軽減し、坐骨神経痛の発症リスクを下げる結果につながります。

④食事内容を見直す

食事内容の見直しも、結果として坐骨神経痛の予防につながるケースがあります。

年齢を重ねると基礎代謝が低下し、これまでと同じ食事をしていると、体重の増加を招く可能性があります。

体重が増加すると腰への負担が増し、坐骨神経痛の発症リスクを高める結果となるのです。

年齢とともに食事内容を見直し、体重の増加を避けるように心がけましょう。

⑤ストレッチに取り組む

坐骨神経痛の多くは、病気ではなく筋肉の緊張によってもたらされます。

そのため、普段からストレッチに取り組み、筋肉の柔軟性を保つよう心がけましょう。

おすすめは殿筋(お尻の筋肉)のストレッチです。

次のような方法で殿筋を柔軟に保ちましょう。

1.ヨガマットや布団に仰向けで寝る
2.右ひざを両手で抱えて胸の方へひきつける
3.30秒たったら反対側も同様におこなう

ひざを胸に引き付ける際、反対の肩の方へ向かって少し捻るとより効果的です。

⑥適度に運動する

坐骨神経痛を予防するには、普段から適度に運動するのも欠かせません。

坐骨神経痛の原因となる筋緊張は、筋肉を使わないでいる時間が長いと起こりやすくなります。

デスクワークの方に坐骨神経痛が多く見られるのもそのためです。

普段から適度な運動を心がけ、坐骨神経痛の予防につなげましょう。

運動する時間がない方は、エスカレーターやエレベーターを使わず、階段を選ぶなど工夫するとよいでしょう。

⑦入浴習慣を身につける

入浴習慣を身につけると、坐骨神経痛を予防する効果が期待できます。

湯船に浸かって身体を温めると、坐骨神経痛の原因となる筋緊張を緩和する結果につながるからです。

シャワーだけで入浴を済ませると、気化熱でかえって体温を下げる恐れがあります。

忙しい方は週末だけでも、湯船に浸かって身体を温めるよう心がけましょう。

⑧しっかり身体を休める

しっかり身体を休めるのも、坐骨神経痛の予防につながります。

私たちの身体は寝ている間に回復するため、睡眠不足が続くと、坐骨神経痛の発症リスクも高くなってしまいます。

睡眠時間を確保し、疲れを溜め込まないよう気を付けましょう。

入浴やストレッチをおこない、睡眠の質を高めるのもおすすめです。

まとめ 

坐骨神経痛がある場合、基本的に腰へ負担がかかる動作や姿勢は避けるのが重要です。

あまりにも症状が強く出ているときは、なるべく早めに専門医に相談するとよいでしょう。

自己判断で放置した場合、回復が遅れたり、症状が悪化したりする可能性もあります。

坐骨神経痛を予防するためには、坐骨周囲の筋肉を柔軟に保つのがおすすめです。

日頃から適度な運動やストレッチに取り組み、坐骨神経痛を予防しましょう。

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